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横井 信*; 門馬 義雄*; 近藤 達男; 小川 豊; 倉田 有司
JAERI-M 83-138, 121 Pages, 1983/09
ハステロイXRについて、800~1000Cで最長23,600hのクリープ試験を行ない、高温構造設計のデータとして評価した。(1)延べ試験時間は31万h以上に達し、これはハステロイX系合金に関する国内最長の試験である。(2)データの統計処理で、同時許容区間の下限値を算出する等の新しい手法を用いた。(3)クリープ構成方程式、等時応力-ひずみ曲線を求めた。(4)データの統計的解析結果をもとに、ASMEの設計コードで規定されている許容応力を算出した。(5)素材の製品形状(管、板、棒)については、管材のクリープ特性が劣り、これは析出炭化物の縞状分布に起因することを確認した。(6)環境(大気とヘリウム)、試験片寸法(平行部が3と6)等の間に有意差は認められなかった。(7)中性子照射(8.710n/cm、th、60C)により、900Cの破断寿命は非照射材の約20以下に低下した。
鈴木 一彦; 武藤 康
日本機械学会論文集,A, 49(439), p.293 - 303, 1983/00
文献データを基にしてハステロイXのクリープ構成方程式を作成した。また、作成したハステロイXのクリープ構成方程式に対して感度解析を実施した。その結果、以下のことが明らかになった。(I)クリープ構成方程式が異なることによるクリープ挙動の差異は小さくなく、設計上配慮を要する。(II)ASME Boiler and Pressure Vessel Code Case N-47の基準に従って累積クリープ損傷を求める際に、クリープひずみ曲線の平均値を記述するクリープ構成方程式による非弾性応力解析結果を用いる方法は、クリープひずみ曲線のばらつきに起因するクリープ損傷量のばらつきを考慮すると、安全側な評価を与える方法とは言えない。